1957-現在、過去と未来を繋ぐ、カリフォルニアの“一日”。
画面いっぱいに広がる西海岸の美しく激しい波と、カリスマ・サーファーたち。『ONE CALIFORNIA DAY』は、サーフ・カルチャーの側面からカリフォルニアの魅力を再発見できるドキュメンタリー映画である。描かれるのは、特別な“一日”ではなく、カリフォルニアに毎日訪れるいつもと変わらない“一日”。しかし、その一日一日の積み重ねによって歴史は築かれていく。過去から未来へと続く“一日”を通して描かれる、カリフォルニア的ライフスタイルの真髄とは―
燦々と降りそそぐ太陽の光と青い海―カリフォルニアの美しい風景が映し出されていくうちに、地域によって海岸線の形も波の高さも違えば、そこに暮らす人たちのライフスタイルも異なることに気付くだろう。本作は、サンディエゴ、セントラルコースト、オレンジ・カウンティ、マリブ、サンタバーバラ、サンタクルーズ、サウスベイの7つのスポットに分けてカリフォルニアを紹介していく。ある者は汚染されつつある海でゴミ拾いをし、ある者は先人たちの偉業を讚える……。カリフォルニアに脈々と受け継がれてきた伝統と精神こそが本作のメインテーマ。『エンドレスサマー』、『ビッグ・ウェンズデー』、『ステップ・イントゥ・リキッド』といった数々のサーフィン映画と比べても、『ONE
CALIFORNIA DAY』が最もスピリチュアルな映画である由縁がここにある。
監督は、ジェイソン・バッファとマーク・ジェレミアス。2003年にサーフィン映画『Singlefin: Yellow』を監督して高い評価を得たバッファが、長年TV番組の制作をともにしてきたジェレミアスとタッグを組んだ。そして、サーフ・ミュージックの人気が年々高まっている中、バッファとジェレミアスが選曲した『ONE CALIFORNIA DAY』のサウンドトラックもアメリカで注目を集めた。あえてメジャー・アーティストを避けて、USインディーを中心に構成したのは、やはりカリフォルニアという土地にこだわったからである。